世界中で、YouTubeやゲームがやめられない子どもが増加し、心身の健康が心配されていますね。
今でこそ、YouTube・ゲームに対し、肯定的な目で見れるようになった私ですが、
つい数年前までは、YouTubeやゲーム時間にはとても厳しく、
約束時間を超えてもやめられないと、
怒鳴ったり、無理矢理取り上げたり、数日間没収して、
子どもと散々バトルを繰り広げていた1人でした。
そんな私が、どうしてYouTubeやゲームを肯定出来るようになったのか?
その経緯、そして[良かった]と思われる対応を書いていくと共に、
あの時、こういう対応をすれば良かったんだ…!
と、失敗から気づいた事もおすそわけします。
周りのお友達より3年も遅かった。ゲームを与える事への葛藤

長男が幼稚園の年中さんの頃です。
ゲームといえば[3DS]が全盛期の時代。
周りの男の子は、ほぼ持っていましたが、我が家にはゲームがありませんでした。
長男には「小学校3年生になったら買ってあげるね」と、ずっと言い聞かせていたからです。
なぜ[小学校3年生]なのかと言うと、
私自身が[小学校3年生]の時に、初めてゲームを買ってもらっていたからです。
昭和生まれの私と同じにするのはどうかなとも思いましたし、
主人に買ってあげる時期を相談した時も、
「今時ゲーム持ってないと、お友達と話が合わなかったり、仲間に入れてもらえなかったりするかもよ? もうあげてもいいんじゃない?」
と、言われた事もあり、悩みましたが、
視力低下や、ゲーム依存の問題、
そして、同居している私の母が、ゲームを毛嫌いしている事など、色々な理由がからみ
やはりそれが妥当だと判断し、主人を説得。
長男には、その時期が来るまで待ってもらう事にしていたんです。
ですが、ここで1つ、私はミスをしています。
長男の意見も聞かず、勝手に小学校3年生になったら…と決めてしまった事です。
まだ小さいとはいえ、子どもにだって[意思]があります。
大人が決めた事を押し付けるのではなく、
子どもの意見もしっかり聞いてから時期を決めるべきだったと、後になってからそう思いました。
もちろん、長男は不服そうにしていました。
「出来れば、もっと早く欲しいんだけど…」
と、訴えてくる事もありましたが、
結局、私の提案を受け入れてくれて、けなげに待ってくれたんです。
そんな長男に、ゲームを持っているお友達が何人か「遊びにおいで」とちょこちょこ呼んでは、
ありがたい事に貸してくれていました。
好奇心旺盛の2つ年下の次男も、ゲームをやりたいがため、長男について行き一緒に貸してもらうようになりました。
「目が悪くならないように、1時間くらいやったら公園でサッカーしたり、違う遊びするんだよ?」
と、口では忠告して送り出していた私でしたが、
きっと楽しくて、ずーっとゲームばかりするんだろうな…
と、いう事は、薄々気づいていました。
実際お友達のママの証言によると、予想通り、ずっとゲームばかりしていたとの事。
しかも「必死にやっていたよ」…と。

お友達の家で遊べるのは、夕方5時まで。
限られた時間の中で、やれるだけやっておこうという長男の必死な気持ちが伝わってきて、
視力低下の事など心配ではありましたが、
ゲームが欲しいけど、我慢して待ってくれている長男の気持ちも汲み取り、
お友達の家に遊びに行った時くらいは、ゲームをする時間は任せる事にしよう
と、大目に見る事にしていました。
そして、まだゲームを買ってあげられない代わりに、
・ドラえもんの古本
・学習マンガ本
・マリオのパズル
・LaQ
・レゴ など・・・
誕生日やクリスマスにプレゼントをし、
時には一緒に遊び、小学校3年生になるまでの間、何とか持ちこたえようと策を練り続けました。
そんな中、長男が小学校2年生の時、
4~5人のお友達が、何回か我が家に遊びに来てくれる事があったのですが、
ジュースやお菓子を出しに遊んでいる部屋に入った時の事です。
各自、持ってきたゲームを、時折り声を出しながら楽しそうにやっていたのですが、
長男と次男だけ、ゲームをやらずに、お友達がやっているのを覗き込むように見ていたんです。
お友達がある程度キリがついたら、順番に貸してもらっていたようですが、
貸さずに、ずーっとやっているお友達もいて、
長男も次男も
「●●君に貸してもらえなかった…」
と、お友達が帰った後で、不服そうにしている場面が多くなっていきました。

やはり、お友達の間でこんなに流行しているのに、我が家だけ持たせないのは酷なんだろうか…
もし私が長男と次男の立場だったら、ゲームの話題についていけなかったり、
自分だけ理解出来ない事だらけで、仲間に入れず、みじめな気持ちになるだろうな…
長男と次男の淋しそうな姿を見るたびに、そんな思いが、私の中に顔を出すようになりました。
そこで、主人と相談し直し、
少し早いですが、長男が小学校2年生、次男が年長さんのクリスマスに、
サンタさんからと称し、待望のゲームをプレゼントする事にしたんです。
でも、プレゼントしたのは[3DS]ではなく、
主人が学生の頃に購入した、使い古しの[プレイステーション2]にしました。
なぜ[3DS]にしなかったか、と言うと、
「小学校3年生になったら買ってあげるね」と、約束していたのに、
言ってる事をコロコロ変えてしまうのは良くないと思いましたし、
長男に早く買ってあげれば、次男にも同じく2年生になったら買わなければならないなど、
後々面倒な事になるので、違うゲームを渡す事にしたんです。
それに、あえて違う、物珍しいレトロゲームにする事で、
遊びに来るお友達が興味を示して[プレイステーション2]をやれば、
その間に、お友達の3DSを貸してもらえるという狙いもあったからです。
ゲームがやめられない事態を防ぐため、ルールを決めたけど・・・

と、いうわけで、我が家に[ゲーム]が初めてやってきたのは、
長男が小学校2年生、次男が年長さんのクリスマスでした。
クリスマス当日、大きな箱に入ったプレゼントが2人宛てに届いていて、
子どもたちは大層喜びました。
ただ、中身を見て、ゲームだという事は瞬時に理解したようですが、
見た事もない機器に、少し戸惑っている様子もありました。
それもそのはず、3DSのようにコンパクトで無線で、電源を入れればすぐゲームが出来るものと違い、
長いケーブルが何本も機器につながっていて、大きく、重く、
しかも遊びたいディスク(CDのようなもの)を毎回挿入しないといけないので、手間もかかります。
それでも子どもたちは、どんなゲームが出来るんだろうとワクワクしているようでした。
でも、ゲームを始める前に、やっておかなければならない大切な事があります。
ゲームに関する[我が家のルール]を決めておく事です。
最初が肝心なので、
主人がセットをしてくれてる間、
子どもたちとルールを相談して決める事にしました。
その結果、
●1日1時間まで
●超えた場合は、次の日の時間から、その分を減らす
●お友達の家には持っていかない(運ぶには大きくて重たいし、落としたり破損の心配もあるから)
●ルールを守らなすぎると母が判断した場合、1週間母が預る
この4つに決定しました。
口約束だと「そんな約束してないもん!」と、シラを切る可能性もあるので、
紙に書いたものを目立つ場所に貼り、意識させるようにもしました。
今回は、事前にある程度、主人と私の間で決めていたものを[提案]という形で示し、
「それでいいよ」と、OKをもらった上で決定出来たので、その点は良かったと思っています。

最初は、しっかり2人とも守ってやっていました。
キリがつかず、1時間をオーバーしたら、
「明日の時間から10分減らす」
と、長男は自分からそう言い、ルールを守るようにしていました。
ところが次男は、時間が来てもやめられない事が次第に増え、
「15分オーバーしたから、明日の時間から減らそうね」
と、こちらが言うと、
「やだもんねー!
オラは、そのルール、OK出してないから」
と、言って、ちっとも守ろうとしませんでした。
でも、次男の言う事は、まんざらでもなかったのです。
よくよく考えると、私は最初に大きな失敗をしていました。
ルール決めの時、長男と次男のいる前で相談し、決めた事は確かです。
ですが、次男はただ[居ただけ][聞いていただけ]。
長男は積極的に相談に乗ってくれていましたし、
ルールが決まった後「それでいいよ」と言っていましたが、
次男は、うなずきもせず、黙ったままだったので、
OKを出したとは必ずしも言えない姿でした。
もしかしたら、言い分があったのかもしれない・・・。
この時に、しっかり次男の言い分も聞いておかなかったのは私のミスなので、その事は反省しつつ、
しっかりルールを守っている長男の手前、次男ばかり時間の延長を許すわけにはいかなかったので、
そろそろ時間だよー
と、声を掛ける日々が始まり、
なかなかゲームがやめられない次男は、不満足ながらも長男を見習い、
少し時間オーバーするものの、仕方なくやめている感じでした。
あまり意味がなくなった[ルール]。時間を守らない子どもにイライラ…

初めてゲームが我が家にやってきたクリスマスから、5ヶ月後、
待ちに待った小学3年生に進級した長男に、約束どおり5月の誕生日プレゼントとして[クラシックファミコン]を買ってあげました。
お友達の家に遊びに行った時に、貸してもらった[クラシックファミコン]を気に入り、
3DSではなく、こっちが欲しいと急遽変更したのです。
この時、次男にも[3年生になったら好きなゲーム買ってあげるからね]と伝えました。
長男は、早速喜んでやり始めましたが、
次男もやりたがり、「1時間やったら交替だよ」という約束で、自分が終わった後、貸してあげていました。
ところが、ここでまた1つ、問題が発生しました。
クラシックファミコンもプレイステーション2も、どちらもテレビにつないで行うゲームで、
ゲームに使って良いテレビは1台しかないため、
せっかくゲームが2つあっても、
どちらかのゲームをしている間、もう1つのゲームが出来ないわけです。
そうなるとどうなるか・・・。
「ゲームが終わったら、すぐ次に自分がやれるように待っていた」
…という口実のもと、
ゲームを待つ方は、もう1人がゲームをやるのを[見て待っている]状態になり、
結果、2時間画面を見ている状態になっていったんです。

これに関しては、私たち大人は、こうなる事を予測してました。
クラシックファミコンがテレビにつないで出来るゲームだと分かった段階で、
欲しがる長男に、こうなるかもしれない事を伝え、
「3DSなら、テレビにつながずに出来るから2人同時に出来るよ」
と、メリットを伝えたのですが、
「クラシックファミコンの方が欲しい。
もしY(次男)が先に始めた時は、終わるまで違う事して待ってるし」
と、長男は言っていたので、希望通り買ってあげたものの、結局悪い予想は当たってしまったというわけです。
私はもう一度、その事を指摘し、
「ゲームを待っている方は、風呂に入るとか、宿題を先に済ますとか、他の事をして目を使わないようにね」
と、促しましたが、
長男は、私にそう言われて以降、
私がゲームの部屋に行くと、バツが悪いと感じてパッと目を逸らし
[今まで見ていませんでしたよアピール]をしたり、
宿題をやりに行ったり、
風呂にそそくさと入りに行ったりするようになり、
次男は、私の視線に構わず見続けている状態になっていきました。

「これじゃ、2時間見ている事になるじゃん。1時間の約束はどうなったの?」
「明日も明後日も、時間オーバーするようなら、1週間預ることになるからね!」
ルールをすっかり守らなくなってしまった2人に、ついイライラした私の口から、そんな言葉も出るようになっていきましたが、
子ども同士の年齢が同じくらいの友人に、1時間ルールの事を話したら
「たった1時間で終われる?
うちは[宿題]とか[やる事]さえ終われば、寝る時間までOKにしてるよ」
…と、言われたり、
同居している私の母には、
「最近あんた一日中怒ってるじゃない。
ゲームなんか買うのが間違いなのよ」
…と、言われたり・・・。
こうした他人からの指摘に影響を受けた事、
そして、元々持ち合わせていた[なるべく怒らずに子育てしたい願望]があった事から、
まぁ、人がゲームするのを見ている時間は大目に見ようか・・・
公認したわけではなく、あくまで[大目に見る]ようになっていきましたが、
あまりにも目に余る時は、約束通り[1週間没収]を実行する事で、
子どもたちには、油断しないよう促すようにしていました。
ルール違反でゲームを預る事が増えた我が家。次男との間に亀裂が入り始める

やはり、どちらかが、テレビにつなぐタイプのゲームをする間、
もう1人は、テレビにつながなくても良い[3DS]などのゲームが出来れば、少しはマシになるのかも…?
2人を見ていてそう感じた私は、主人と相談し、
小学校4年生になった長男の誕生日プレゼントに、
すでに流行し始めていて、長男が事前に希望していた[Switch]を買ってあげました。
[3DS]は、まだお友達の間でも流行中でしたが、
長い目で見た時に、これからはSwitchの時代が来るであろうと、そう判断しての購入でした。
やはり予想どおり、次男もやりたがり、
また貸してあげて、交替でやるようになりました。
2人が同時に別々のゲームで遊び、1時間程度で遊び終わる日ももちろんありましたが、
以前として、どちらかがゲームをしているのを覗きこみ、
毎日2時間、ゲーム画面を見ているのが当たり前になっていきました。
古いものよりは、新しいもの。
当然と言えば当然ですが、新しいゲームが手に入るたびに、
まず新しいゲームを先にやり、古いゲームは気が向いた時だけやるという状態に2人ともなっていきました。
学年の低い次男の方が、先に学校から帰宅する事が多いため、
新しいゲームを始めるのは、次男がいつも先でした。
長男が帰宅しても、まだ次男が終わらず、
長男は待たされてばかりで不満だらけ。
ストレスになっている事は私も気づいていました。
そこで再び主人に相談し、
約束より1年早いですが、次男が小学校2年生の誕生日に[3DS]をプレゼントする事にしたんです。
小学校3年生になるまでゲームを我慢した長男にも話しておかなきゃと思い、
事前に長男にも、苦渋の選択だった事を伝え、了承は得たものの、
「Y(次男)ばっかり、何でも早くもらえる…」
「自分は3年生になるまで我慢したのに…」
「自分は年長からお友達のゲームを貸してもらってたけど、次男は年少の頃から一緒についてきてゲーム貸してもらってたし…」
「ゲームの時間とっくに過ぎてるのに、いつまでもやめない事多いし…」
色んな妬み恨みの気持ちを全て正直に打ち明けてくれたので、本当にそのとおりだと感じた私は即、共感し、
「K(長男)は、約束守って3年生になるまで待っててくれたし、時間が来るとやめるよう頑張ってるよね」
と、その頑張りを認めるようにしました。

第一子というのは、このように何かと[損]に感じさせてしまう事、多いですよね。
この時、しっかり長男の不満を聞いてあげられた事は、良かったと思っています。
ですが、そんな長男の気持ちを知りつつも、次男は、自分の意思を曲げずにやりたい放題。
時間超過も当たり前な次男の姿を見ているうち、自分ばっかり我慢するのは損だ…と感じたのか、
長男までも時間超過をする事が増えていきました。
この後、どれだけの回数、私は1週間預った事でしょう…。
「家のどこかに隠してあると、見付けたらやりたくなっちゃうだろうから、持っていってくれる? なければないで諦めもつくから」
主人にそのように頼み、最初の2~3回は、出勤する主人の車内に預ってもらっていました。
ところが、夏場はそうはいきません。
最近の夏は、最高気温が40℃近くまであがってしまうので、車内に置きっばなしにするのは故障の原因になり兼ねません。
そこで、夏に預る時は、子どもたちには主人に預けたと言っておきながら、
家の中に隠す事にしたんです。
ところが、またここで問題が起きました。
1週間が経過し、今日からゲーム再開という日。
いつもなら、子どもたちが学校に行っている間に、事前に隠し場所から出しておくのに
出し忘れてしまった事から始まりました。
次男が「ゲームどこ?」と、いつもなら戻ってきているはずの場所に置いてないため、探し始めたのです。
マズイ!と瞬時に思いましたが、
「あっ、今日からだったね!
はいはい、お父さんから預ってるよ。
今渡すから、遊ぶ部屋で待っててー」
と、焦る気持ちを悟られないように答え、次男が遊ぶ部屋に向かったのを確かめてから、そーっと隠し場所から出したのですが、
敏感で鋭い次男は、遊ぶ部屋にゲームを持ってきた私にこう言ったのです。
「ゲーム、パパの車の中に預ってるって言ってたけど、
本当は家のどこかに隠してるんでしょ?」
ギクッ! …冷や汗が出ました。
「どうしてそう思ったの?」と、尋ねると、
「だって、いつもならここに置いてあるのにないし、今だって持ってくるの早かったもん」
おおおーっ!これは降参だ…、と、察知した私は、
その後、次男に問い詰められたので正直に答えました。
「今、夏でしょ?
車の中は、すごく熱くなるし、
故障するといけないから、家の中に置く事に変えたんだ」
その時は「ふーん」と、素っ気ない返事だけの次男でしたが、
その数ヶ月後に再び預った時、預り始めて1日しか経ってないのに、
次男が家の中を探し出したのです。
当然、預り期間中なので、見つけたとしてもゲームは出来ない約束(=ルール)なのですが、
相変わらず、「約束なんてしてない!」と言い張る次男は、
隠し場所を突き止め、ゲームをやろうとしたんです。
結局、見つけ出す事は出来ませんでしたが、
押し入れの中や、主人や私のクローゼットの中など、
今まで「ここはお母さんたちの大事なものが入っているから」と言い、見る事が出来なかった場所を、あちこち勝手に見るようになったのです。

当然、私に注意される次男でしたが、
「じゃあ、ゲーム出せ!」
このように、段々言葉遣いが荒っぽく反抗的になっていきました。
最初は穏やかに
「また、○日から出来るからね」
と、対応していた私でしたが、
「うるせー!今すぐ出せ!」
と、暴言の頻度が多くなった次男に対し、私もだんだん穏やかではいられなくなりました。
さらに次男は、寝転がってやったり、仰向けになってやったりしていたので、どうしても注意する機会が多く、
「ちゃんと座ってやりなよ。目が悪くなるよ」
と、忠告したり、言う事を聞かなすぎる時は、ゲームを取り上げる事もあり、
負けん気の強い次男に奪い返されたり、バトルが始まる事もありました。
コロナウイルスによる休校がきっかけ。ゲームがやめられない次男とバトル激化

そんな次男との間に亀裂が生じ始めた時、
世の中は[コロナウィルス]が蔓延し、学校は休校、外出は自粛。
さらにゲームを長時間やれる環境が整ってしまいました。
ですが、私は何とかしてゲームばかりにならないよう、
自分の時間を削り、色んな対策を行いました。
子どもが食べたいお菓子などを、一緒にクッキングする
家の中で、柔らかいボールを使ったボール遊びをする
面白おかしく私が編み出した、家中を使ったトレーニングを行う
子どもたちは喜んで私の提案に乗り、たくさん一緒にやってくれました。
ですが、いくら専業主婦の私とはいえ、家事・買物・掃除など、やる事はたくさんありますし、
自分の時間だって、ある程度欲しいわけです。
やっと今日の家事や遊びが終わり、1人だけのくつろぎタイムを過ごそうとした時、
その日のゲーム時間を消費してしまい、ヒマになった子どもたちが私の所に来ては、
「ヒマだー、何かしよう」
と、せがんでくる事が、しんどくなっていきました。
子どもたちが学校に行っていた時は確保出来ていた、[自分だけの時間]が無くなる事は、
私にとって、ストレス以外の何者でもなかったのです。
「お母さん、今日の○時までにやらなきゃいけない仕事あるから、もう遊べないんだ」
「今日の遊びはもう終わりだよ。
今度は勉強するとか、何かやる事を自分で考えなよ」
と、突き放す事が多くなっていきましたが、
お友達の家にも、遊びに行けない
ゲームも、時間制限がある
そんな、制限だらけの子どもたちの気持ちも分かってあげないと…。
そう感じた私は、
「1時間やったら、10分くらい目を休めて、
もう1時間やっても良い事にしようか!」
今まで、大目に見ていた[もう1人がゲームをやってるのを覗き込む1時間]を公認した上で、
ルールをさらに緩和し、
以前、壁に貼った[ルール]は撤去する事にしました。
しかし、この休校期間中の家での過ごし方は、
休校明けの過ごし方にも、大きく影響を与えました。
長男は、少し時間をオーバーするものの、ルールを守ろうという[姿勢]が見られたので、許容範囲でしたが、
問題は、次男の方でした。
多少時間オーバーしても、あまりうるさく言われなくなった事に味をしめ、
今まで以上に時間を守らず、図々しくなっていったのです。
しかも、長男に買ってあげたSwitchを、次男は貸してもらっている立場なのに、
まるで自分のもののように使いまくっていて、
長男がやりたい時にやれず、ストレスになっていたので、
長男の時と同じく、小学4年生になった次男に、自分専用のSwitchをプレゼントして、
長男のストレスを取り除いてあげました。

ところが今度は、自分専用のSwitchが手に入った途端、
次男は、毎日のように学校から帰ると、遠隔でお友達とつながり、
ギャーギャー言いながらゲームをやるようになり、
時間はとっくに過ぎてるのに、
「まだ全然キリがつかないから無理なの!」
と言い、さらにエスカレートするようになりました。
長男のように、15分や20分程度のオーバーなら良いですが、
1時間オーバーしてもやめない時は、さすがの私もキツく言わざるを得ませんでした。
「とっくに時間でしょっ?いい加減やめなさい!」
遠隔でつながってゲームをしているので、マイク越しに私の怒りの声が次男のお友達にも聞こえてしまいますが、
構わず、何回か怒鳴り散らしたり、無理矢理奪い取ったりする事もありました。
当然、ゲームが終わった後、次男には散々苦情を言われましたが、
負けじと私も言い返す…、そんな日々がしばらく続き、私は毎日クタクタでした…。
YouTubeやゲームを受け入れられるようになったきっかけは、長男の不登校

ところが、状況は一変します。
長男が中学2年生、次男が小学6年生の時、
長男が、体調不良をきっかけに学校を休みがちになり、不登校へと進んだ事がきっかけでした。
起立性調節障害を発症した長男は、
腹痛もあったため勉強に取り組むのは難しく、椅子に座り、体に響かない過ごし方をするしかありませんでした。
たまに様子を見に行くと、中学校から支給されたタブレットで、動画等を見ている事が多かったので、
「ブルーライトは、起立性調節障害の人には特に良くないみたいだから、
たまに目を休めて、ずっと見ていないようにね」
「体調悪くて学校休んでるんだから、
ゲームは、授業やってる時間帯はしないようにね。
ゲームは、いつも通り2時間までだよ」
と、忠告していましたが、
結局、やる事が他に見つからず、動画を見たり、ゲームをして過ごすしかない状態でした。
時間の経過と共に、勉強に対するやる気も全くなくなり、
趣味といえば、ゲームをやったり実況を見たりする事だけ。
気分転換に、買物や外出に誘ってもイヤがり、
YouTubeやゲームばかりの長男を、本人以上に危惧していたのは私でした。
翌年の高校受験に向けて、少しでも勉強に取り組めるよう、在宅で出来る学習法を探したり、
YouTubeやゲーム以外に、長男がやりたいと思える事はないかと
自分の時間を削り、散々探しては提案しましたが、
結局何1つ、長男が受け入れる事はありませんでした。
この時期、私はネットで、
こういった問題にはどう対応したら良いか、子育ての学びを始めていたのですが、
そこで、今の長男の状態が[エネルギー切れ]だと言う事に気づきました。
詳細については、下の記事に詳しく書いてあります ↓
私が学んでいた子育ての学びについては、こちら ↓
エネルギー切れなので、行動力・思考力が落ちている状態。
色々提案したって、響かないのは当然の事でした。
エネルギーが再び貯まるまで、どれぐらいの時間がかかるか分からないけど、
今は、長男の毎日の過ごし方に口出しするまい…。
…私は、長男がYouTubeやゲームばかりするのを[黙認]するようになりました。
何よりも、長男の心身の健康を保つ事、
つまり[命を守る事]を大切にしたかったからです。
実際、視力は低下していたので心配ではありましたが、
再び、長男が動き出す時は必ず来る!
…と、信じ、
以来、パタッとYouTubeやゲームの時間について、口出ししなくなったんです。
相変わらずゲームがやめられない次男に対する対応は?

長男が不登校中、YouTubeやゲームばかりしている事は、当然次男も気づいていましたが、
自分は、すでにルールなど気にせず、やりたい放題だったせいか、
さほど影響はないようでした。
相変わらず、Switchでお友達と遠隔でつながり、ゲームがやめられない次男でしたが、
長男の事は黙認しておきながら、次男にだけ時間に厳しいのはやはり不公平です。
それに当時、長男だけでなく、主人も体調を崩して長年勤務した会社を退職し、家にいたので、
朝、家から出かけるのは、中学1年生になったばかりの次男だけ。
「まともに行けてるの、オレだけじゃん…」
我が家の現況を不安視しながらも、朝になると1人、家から登校していく姿を知っているだけに、
次男のゲーム時間についても、長男に対し黙認するようになったのとほぼ同時期に口出しするのをやめました。
今まで口うるさく、時には怒りに満ちた大声でゲームをやめるよう叱っていた私が、口出ししなくなった事で、
次男のゲーム時間は、さらに長くなりましたが、
「ヤバイ!もうこんな時間なのに、まだ宿題ぜんっぜんやってない!」
このように[結局自分が困るという事態]を、何度も経験しつつ、
夜遅くなってからではありましたが、ようやくゲームを切り上げて宿題に取りかかり、自己管理するようになりました。
管理が上手く出来ていたとは、とても言い難い状態でしたが…。
お友達から教えてもらった面白いYouTubeを見るようになってからは、さらにやめられない状態になってしまい、
勉強そっちのけで、YouTubeやゲームばかりでしたが、
肝心のテスト前だけは、集中的に勉強し、成績も上位を獲っていたので、
私は口出しせず、次男の事は次男に任せるようにしました。
子どものYouTubeやゲームを肯定出来る私になるために心掛けた事

YouTubeやゲーム時間を気にして、口出ししていた時は、
2人とも、反抗的な態度や言葉で、不満足感をあらわに刃向かってくる事が多かったのですが、
時間を、2人に任せるようになってからは、
2人とも満足するまで出来るようになったからか、
そういった事は、すっかりなくなり、
特に、次男と私との間に出来ていた亀裂は、少しずつ埋まるようになっていきました。
ゲームがやめられないため、夕食や風呂の時間に来ない日が増えていき、
最初は、イライラする事もありましたが、
子どもが来るまでの間に、他の家事を済ませたり、
録画して後で見ようと楽しみにしていたテレビ番組を見たり、
違う事をして、気にしないよう心掛けるようにしました。
一度、子どもに任せた事なのです。
徹底的に任せようと思い、そうしました。
[イライラする]という事は、
YouTubeやゲームって、一度始めるとなかなかやめられないように出来てるから、ほら!子どもたちの生活習慣がどんどん悪化してるじゃない!
このように、YouTubeやゲームのせいにして、否定的に見ている証拠でもあるので、
「おっ、ゲームやめてきたね! ご飯出来てるよー」
どんなに遅く来たとしても、怒ったりゲームを悪者にしたりせず、このように対応し、
長男にとっては
[エネルギーを回復するために必要なもの]
次男にとっては
[日中頑張っているご褒美として必要なもの]
と、捉え、
最近は、どんなゲームをやってるのー?
何か、YouTubeで面白い動画ある?
など、たまに話題に出して、
YouTubeやゲームを肯定出来るよう、努力するようにしたんです。
子どものYouTubeやゲームの[メリット]を見付けられるかがカギ

すると、子どもとの会話の中から、
YouTubeやゲームにも[良い所]がたくさんあるという事に、気づけるようになりました。
例えば、当時、中学1年生だった次男が、
近々行われる体育祭のリレー選手に選抜されたものの、
「そんなに速いってわけじゃないのに…。
多分オレ、8人走るうちの最下位かも…」
と、自分が選ばれた事に不満を抱え、不安な気持ちでいっぱいだった時だって、
YouTubeで、速く走るためのコツを自分で調べ、
体育祭前日、何度も動画を見ては、納得いくまで繰り返し練習し、
体育祭当日、1番走者を任された次男は、最下位どころか、3~4着で次の走者にバトンをつなぐ事が出来たのです!
「昨日、たくさんYouTubeで特訓してたもんねー!
Y(次男)の後ろに、いっぱいまだ走ってる人いたじゃん!
やったね!」
帰宅した次男に向けて、そう、ねぎらったところ、
嬉しそうな表情をしつつも、
大役を終えてホッとした表情を浮かべた次男の姿がありました。
きっと、この成功体験は、次男の今後の人生に、
何らかの自信=プラスになるに違いありません。
不安だらけだった次男を救ったのは、紛れもなく[YouTube]だったのです。

ゲーム実況のYouTubeなどを見るのが好きな、長男の場合は、
中学3年生の時にパソコンを買ってあげたところ、
プログラミングを駆使した、ゲーム関連の動画を自作し、
YouTubeに公開するようになりました。
「誰かに教えてもらわなくても別にいい。独学でやりたい」
と言い、動画の作り方、編集の仕方、プログラミングの学び全て、YouTubeを上手く利用し、
本当に独学のみで作り上げたのです。
長男が公開した動画は、チャンネル登録者数が数千もある人から[高評価]ももらっているようで、
その事が長男の自信につながり、今では
[将来は、在宅で動画を作る人になりたい]
と、言うようにまでなっています。
このように、YouTubeやゲームは、悪影響だけを及ぼすものではなく、
これからもっと発達するデジタル社会と共に生きるため、良い影響を与えてくれる[アイテム]でもあるのです。
そう捉えられるようになった私は、
YouTubeやゲームに対し、
肯定的に見る速度がグンッと速まりました。
YouTubeやゲームがやめられないばかりか、
ちっとも、勉強もお手伝いも、何もしない…
と言って、制限するのではなく、
[生活の一部]として認め、取り入れ、
上手く利用しながら付き合っていきたいですね(^ ^)