中学生になると、どの部活に入部するか、
悩む子どももいると思いますが、
その部活決め、
子どもが納得した上で決めていますか?
入部したはいいけど
行きたくない…
と、言い出す事があったり、
ストレスに感じている様子はありませんか?
入部した部活によっては、
万が一、子どもが登校しぶり、
あるいは不登校になってしまった場合、
再登校出来るかの[1つのカギ]
になる場合があります。
この記事では、長男の部活に対し、
私がやってしまったNG対応をおすそわけし、
子どもの部活を、無条件に応援出来る大人を
増やしていきたい思いから、書いていきます。
運動嫌いな長男。最初に希望した部活は[帰宅部]

長男は、幼少の頃から運動神経が良く、
体育の成績はいつも優秀。
なのにも関わらず、
スポーツ全般、好きではありませんでした。
完璧主義の気質が、そうさせているようで、
スポーツに限らず、トランプでも何でも
1度でも負けると、
もう、やらない!
出来ない!!(涙)
幼少から小学校中学年くらいまでは、
癇癪を起こして、悔し涙を流すほど…。
年齢を重ねるごとに、
そういった事はなくなりましたが、
完璧主義の気質はずっと持ち続けたまま。
自分をラクにしてあげる事が
出来ずにいるようでした。
そんな長男が、中学校に入学直前、
6年間通い続けた
スイミングスクールを、退会しました。
ずっと「退会したい」気持ちがあり、
私もそれに気づいていましたが、
喘息の気がある長男の健康を維持するため、
続けさせていたものでした。
ですが、中学生になると、
部活やテストなどで忙しくなるため、
退会を許可。
ようやくスイミングスクールから解放された
長男は、
中学校の部活について、
こんな事を言っていたのです。
部活、入らなくていいなら、
入りたくないんだけど…
何となく、そう言うだろうな…
と、想定内だったのですが、
帰宅部とは、私が学生の頃は、いわゆる
ヤンキーや、不真面目生徒が選ぶもの。
全うに登校している生徒は、
何かしら必ず入部していたので、
私の中に、[帰宅部]は選択肢に入っておらず、
長男に対しても、それは同じでした。
それに、3年後の高校受験を見据えた時に、
帰宅部よりは、部活に入部した方が
[内申点]など、受験に有利になるだろう…
と、いう事もあり、
部活は入った方がいいよ
高校受験の時、
入ってない子よりは、入ってる子の方が
有利になると思うし
何でもいいから、
とにかく3年間続けられそうなものを
選ぶといいよ
と、伝え、やんわりと[帰宅部]を選択する事を
[却下]しました。
さらに、帰宅部を選択する場合、
学校に、その理由を書いて提出しなければならず、
その事も部活に入りたくない生徒にとっては
1つの難関になっており、
よほどの理由がない限り、
何かしら入部しなければならない、
そんな[半強制的]な状況でした。
運動系の部活をするよう誘導してしまったNG対応

中学校に入学した長男は、
気になる部活に、体験入部しながら、
どこにするか、決める時期に入ると、
文化系の[パソコン部]が、
第1候補かな…
と、教えてくれました。
確かに、タブレットを駆使して
楽しそうに活動出来そうで、
機械に強い長男には、打ってつけだな…
とは感じましたが、
この時の私は、長男の体の事を考え、
[運動系]の方がいいんじゃ…
と、いう気持ちが、強くありました。
さらに、スイミングを退会したため、
運動系の部活を選択しなかった場合、
体育の授業ぐらいしか運動しない事になるため、
運動嫌いな事は、重々承知していましたが、
パソコン部も、楽しそうだね!
けど、K(長男)の場合は、
スイミング辞めたし、体のためにも
運動系の方が良いと思うよ?
長男の健康を維持するため、このように
[圧]をかけてしまう自分がいました。
でも、今まで散々
行きたくない…
やめたい…
と、言いながらも、
スイミングスクールに通い切った、
頑張り屋の長男の姿、
そして、自分から
やりたい!
と、言って始めたサッカーに、
楽しそうに通い続けている次男の姿
を、見るうち、
今度は、長男自ら
「やりたい!」と、思えるものを選んで、
そして、続けてほしい…
たとえ、長男が
文化系の部活を選んだとしても、
一生懸命考えた結果なんだろうから、
その時は、全力で応援しよう
そう、思うようになっていました。
運動系の部活を選んだものの、次第に不参加が目立つように…

お友達と、部活体験に参加しながら、
文化系なら[パソコン部]
運動系なら[バドミントン]かな
と、絞り込んだ長男。
喘息っ気があるので、
外のほこりが舞う環境下での
[野球][サッカー][陸上]などより、
室内で行う競技の方が、
いくらかマシなのでは…
と、主人に指摘されていた事。
そして、過去に何回か
市営体育館へ家族で行き、
バドミントンをやった経験から
出来そうな室内競技は、
これぐらいだったから…
自分なりに考え、絞り込んだとの事でした。
そっかぁ、いいと思うよー!
私は、そう言うに留め、
最終的にどちらに絞り込むのかは、
見守る事に徹しました。
いよいよ、部活の入部希望を明日提出
と、いう日、
バドミントンにする
と、入部を決めた事を報告してくれました。
仲良しのMくんが、
一緒に入ろうと誘ってくれたようで、
こちらに決めたと話していましたが、
運動系を選んでくれた事に、
私はホッとしていました。
これで、しばらくは体が鍛えられて、
健康を維持出来そうだな…
そう思ったからです。
入部当初は、まだ1年目という事もあり、
土曜日曜は、2・3年生のみ練習があったり、
当時、まだ
コロナウイルスが心配されていたため、
色々な場面で[自粛]が促され、
2・3年生の試合の応援に
行かなくても良かったり、
比較的ラクな事が多かったので、
頑張って参加していました。
同じ1年生の部活仲間は、
幼少の頃から鍛えていて、
飛び抜けて上手い子が1人いましたが、
他の子はみな、
遊びでやった経験しかない子が
ほとんどのようでした。
ですが、筋の良い子はたくさんいて、
K以外は、みんな上手い
Kが、一番下手かも…
長男の視点で見ると、
そのように感じていたようでした。
でも、運動神経が良く、
観察眼の鋭い長男でしたから、
相手がコート後方に下がったのを見て、
前方にポトッと落とすなどして、
今日、2年生の人に
「上手い」って言われた(^^)
今日、先生とやって、
結構勝てた(^^)
と、嬉しそうに、
部活を終えて帰宅してくる事も度々あり、
長男なりに、
食らいついて頑張っている様子に、
安心して見守っていました。
ところが、その年の秋、
長男の、その後の人生に
大きな影響を与える出来事が起こりました。
仲良しのMくんが、突然
[不登校]になり、
部活にも来なくなったのです。
と、同時に、長男自身も体調不良で、
学校自体欠席する事が増え、
部活にも行けない日が多くなりました。

Mくんが来なくなった事も、
体調不良に多少なりとも影響はあったようですが、
この時期、長男が苦手な行事
[体育祭][合唱祭]があり、
そこに行きたくない気持ちなども複雑にからみ、
休みがちになってしまったのです。
部活の方は、その間、
希望者のみ色々な試合に出場していたのですが、
当然出れず、
たとえ体調不良じゃなかったとしても、
試合は、出なくていい
練習だけでいい
と、言って、
希望制なのを良い事に、出る事を拒み続けました。
実は、元々[平和主義]の長男は、
人と争う事が嫌いでした。
小学校の運動会の時、
選抜リレー選手に選ばれた時も、
練習の時、すぐ隣を走っていた子に、
自分の足が引っ掛かって転ばせてしまったから…
と、言って、
不運にも、再び接近戦になってしまった本番当日、
転ばせないよう道を譲ったがために
順位を下げてしまった事がありました。
勝ちにこだわるより、
ケガのない方を優先させる、
そんな優しい子なので、
勝敗がつきもののスポーツは性格的に
[不向き]でした。
かと言って、
仕方なくそういった戦いに出ざるを得ない場合、
出るからには、勝ちたい!
負けるのは、イヤだ!
という、0か100かの
[完璧主義]の気質もあるため、
負けた時の悔しさは尋常じゃなく、
ストレスに感じるほど…。
そういった過去の経験や、
持ち合わせている気質が、試合拒否、
そして運動嫌いにさせているのかな…
と、感じました。
試合に出る事自体、しなければ、
絶対に負ける事がない=ストレス
を、感じなくて済むからです。
登校しぶりから不登校に…。背景にあった部活の影響

Mくん不在の部活でしたが、
体調の良い時は、参加していた長男。
仲良くしてくれるお友達が、
同じ部活内に他にもまだいたので、
今までMくんと一緒だった下校も、
そのお友達と帰ったり、
Mくんがいないという穴を埋めつつ、
それなりに対応していたようでした。
ですが、元々運動嫌いで、
試合にも出たくない長男にとって、
部活に出るメリットは少なく、
委員会や、代議員(学級委員)の仕事で、
放課後、何かと多忙だった事もあり、
部活は、ポツポツ参加する程度にまで、
減っていきました。
いくら運動神経が良い方とはいえ、
部活を休んでばかりでは、
当然ですが、上達しません。
他の仲間が、どんどん力をつけ上達していく中、
元々[自分が一番下手]
と、感じていた長男ですから、
なおの事、差がついてきた事を感じ、
部活に行きたくない気持ちが
増していったのかもしれません…。
中学2年生に進級後、
毎日のように体調不良が出るようになった長男は、
登校しぶりから不登校へ進み、
部活も当然ながら、参加しませんでした。
不登校中だった、中学3年生の春、
ようやく体調不良から解放されたのですが、
中学校に登校する事はありませんでした。
皮肉な事に、
長男を体調不良から救い出してくれた
一番の特効薬は、
[中学校]からの解放
だったからです。
HSC傾向のある長男にとって、
[中学校]での生活は、部活も含め、
しんどい以外の何者でもなく、
ストレスが溜まる一方…。
[合わない場所]だったのです。
登校しぶりが始まった当初は、
学校に
少しでも登校するよう促していた私でしたが、
なかなか回復しないどころか、
むしろ悪化していく長男の姿を見ているうちに、
学校に行かない選択をする長男を、
受け入れられるようになっていきました。
すると、そんな私の変化が長男にも伝わり、
中学校に「もう行かなくていい」という安心感が、
回復につながったのです。
学校には、元々行く気なかったし…
はっきり、そう私に言った時の長男は、
もっと早く言いたかった…
と、言わんばかりの表情をしていました。
そんなある日、私は長男に、
ずっと気になっていた[質問]をしました。
もし、パソコン部に入っていたら、
何か変わってたかなぁ?
長男は、うーん…と、
しばらく考え込んでいましたが、
分かんないけど…、
もしかしたら、学校行ってたかもね
特に気にした様子もなく、
淡々と、そう答えてくれたのです。

長男が去った後、私は、
やっぱり…
と、肩を落としました。
もし、長男が
第1希望だった、パソコン部に入っていたら…、
体調不良になる事も、
登校しぶりになる事も、
そして、不登校になる事もなく、
中学校生活を、少しは満喫出来たのかな…
つい、そう考えてしまう自分がいました。
子どものやりたい部活が何であれ、全力で応援出来る親になろう(^^)/

私は、長男が中学1年生の時の
[部活決め]の事を思い出しました。
仲良しのMくんに誘われて、
最終的にバドミントン部を選んだのは、長男です。
ですが、親である私も、
部活は運動部に入るよう誘導していた事も、
きっと影響していたはず…。
長男の体の事を思っての事とはいえ、
私は、余計な口出しをしていたんだ・・・
そう、気づいて反省しました。
長男が一番最初に
[帰宅部]がいい…と、言った時も同様、
そっかぁ、部活に入りたくないんだね
即、却下したりせず、
このように長男の気持ちを
一旦は受け止めるべきだったのです。
その上で、長男が相談してきたのなら、
お母さんは
何か、部活やった方がいいと思うよ
と、こちらの考えを伝えれば良し。
何も相談して来ないのなら、余計な事は言わず、
長男が結論を出すまで、見守るべきでした。
私が、このような
NG対応を取ってしまった背景には
[ある影響]が、大きく絡んでいました。
私自身が学生の頃、
母に言われた[言葉]です。
当時、中学生に成り立ての私が、
どの部活にしようか、母に話した時の事です。
スポーツしなさい、スポーツ!
何でもいいけど、体のために、
何か運動しなさいよ?
と、母は私に言いました。
まるで、
私が長男に言ったのと、同じようなセリフ
ですよね?

そうなんです。
私は、子育てにおいて、
[母]が過去、私にしてきた声掛けなどを、
参考にしながら[マネ]していたんです。
初めての子どもである長男は、
母としてやってあげられる事も
全て[初めて]なので、
こういう時は、
どういう声掛けをしたらいいんだろう?
初心者マークのついたママですから、
何もかもが???の事ばかり…。
そんな私が頼りにしたのは、
自分が過去、親にどう対応してもらったか…
と、いう[記憶]でした。
特に母は、保育士をしていましたから、
母の対応を、マネすれば
間違いないだろう…
そう思い込み、
何か引っ掛かるものを感じながらも、
堂々とマネしていたのです。
ですが、その[引っ掛かるもの]を
スルーしてはいけなかったのです。
引っ掛かるもの
それは、
人を不快にさせたり、圧がかかった
母の過干渉な言い方でした。
自分が言われてイヤだな…
と、感じていたなら、
そこはマネすべきじゃない…
そう感じているのに、
小さい頃から、散々言われてきた言葉は、
この身深く浸透していて、
そう簡単に、取り除けるものではなく、
私は長男に対して、つい
母と同じような言い方をしてしまう自分が、
本当にイヤでした。
長男が不登校になり、
その原因を、1つ1つ洗い出していった時、
部活に、行きたくない
行事に、行きたくない
学校で過ごす事自体が、ストレス
このように、
学校に関するものが一番占めていたのは
間違いないのですが、
それだけではなく、そんな長男に対する
私の[過干渉]いわゆる[余計な口出し]も、
生きづらさを生み出していたのかな…
と、気がついたのです。
余計な口出しをされてばかりいた長男は、
本音を言う事も、もちろんありますが、
空気を読んで、本音を押し殺し、
相手に合わせてしまう事の方が遥かに多く、
それが、色々なストレスにつながっていました。
自分がやりたい事・希望する事を、
いつも却下されてばかりでは、当然ですよね…。
長男が選ぶ部活が、
私が推している運動系ではなく、
[パソコン部]だろうと、
さらには[帰宅部]だろうと、
決めたんだね!
一生懸命考えて決めたんなら
それでいいと思うよ
このように、
決して否定せず、
無条件に応援する事が、
理想的な親の姿なんだと、
数々のNG経験を経て、
私は、ようやく気づいたんです。

中学生時代の部活というものは、
青春そのもので、その貴重な経験が
その後の人生に大きく影響する事もあります。
私自身、部活で培った良い経験は、
今もなお自信となり、
私の中の自己効力感を高めてくれる事があります。
だからこそ、部活は
[自信を育てられるもの]を選んでほしい…
そう、切に思うのです。
親は、子どものため、良かれと思って、
色んな世話を焼いたり、
手を貸したり、
口出ししたりしがちです。
でも、そればかりしていたら、子どもは
いつも、親が考えてくれるから…
と、当てにして、
自分から考えようとしなくなる
どうしたらいい?
と、何かあるたび聞いてくる子どもになる
自分の考えを、却下されてばかりいると
自信がなくなり
自分の考えを[持たなくなる]ので、
親の提案する方に、流されやすくなる
このように、子どもが
[人任せ]になってしまう可能性があるのです。
その結果、部活を例に挙げた場合
部活に、行きたくない…
部活に行く事自体、ストレスだ…
自分の意思で、決めたものでないと、
このように言い出しかねないのです。
部活をやるのは[子ども]です。
親ではありません。
ならば、子どもの部活は、子どもが自ら考え、
そして、決めたものが何であれ、
無条件に応援出来る親に
なりたいものです。
この記事を読んで、ハッとした方、
今からでも遅くありません!
本当に、子どものためを思うならば、
余計な口出しをやめ、
帰宅部だろうが、どの部活に入部しようが、
子どもが決めた事を、
思いっきり肯定出来る親
になりませんか?