不登校になると、
昼夜逆転になる子どもが多いと聞きますが、
そんな子どもに対し、
どう対応したら良いか悩みますよね。
我が家の息子達も、
長男は中学2年生から
次男は中学1年生から不登校になり、
2人とも昼夜逆転し、
家族の生活は一変しました。
放っておく対応が良いと聞くけど、
本当のところは、どうなのか?
我が家の場合、どうだったのか?
この記事では[長男]の例をあげて
おすそわけしたいと思います(^^)
突然始まった昼夜逆転。一度狂うと戻せない?

長男の昼夜逆転が始まったのは、
不登校になってから4ヶ月後。
それは前ぶれもなく、突然始まりました。
我が家は年に1回、
12月31日の大晦日だけは
家族全員が夜更かしOKにしているのですが、
夜が弱い私は起きてられず、
結局、息子達を誘って
23時~0時には寝ていました。
ところが、この年の大晦日当日、
長男が私にこう言ったんです。
試しに、朝までずっと起きてみたい
長男はもう中学2年生。
1日くらいいいかなとも思いましたが、
いやいや!
これをきっかけに
[昼夜逆転]になるといけない!
と、瞬時に脳裏をよぎり、
起きてみてもいいけど、
また元に戻すのが大変になるよ?
と、一応忠告しました。
ですが、長男の[試したい気持ち]が
とても強かったので、許可したんです。
もし、冬休み明けから
登校する気になったとしても、
中学校の冬休みはまだ1週間以上あるし、
その間に戻せるかなとも思ったからです。
ところが、やはり嫌な予感は的中し、
長男はこの日を境に、
昼夜逆転が当たり前になってしまったんです。
起立性調節障害気味の長男は、
症状が悪化しないよう
規則正しい生活を頑張って続けてたのですが、
突然その努力が
[たった1日の夜更かし]で
水の泡となってしまったのです。
不登校と昼夜逆転の日々に、危機感を抱かない長男の姿にイライラ・・・

大晦日以来、何日経過しても、
長男は以前の生活スタイルに戻す気がなく、
むしろ、
昼夜逆転をすっかり気に入っている状態
でした。
理由はいくつかあるようでしたが、
[次男の問題]が一番大きく影響していました。
(下の記事に、詳しく掲載してあります)

私は、長男のその姿に危機感を募らせました。
昼夜逆転のままでは、再登校する気になっても、
学校が始まる時間に起きられないからです。
私は
[次男の問題]を早急に解決する事が先だと思い
色々手を尽くしましたが、
次男が頑なに拒み、
解決する事が出来ないまま
冬休みが終わってしまいました。
結局冬休み明けは、不登校の理由だった
[腹痛]
[起立性調節障害]に
[昼夜逆転]が加わり、
長男は再び、学校に行かない選択をしました。
半年前、夏休みの終わり頃は、
夏休み明けから、教室に登校するよ!
という、前向きな発言が出ていた長男でしたが、
今回は、再登校する気持ちが
全くと言っていいほど感じられず、
不登校だろうが、昼夜逆転だろうが、
気にせず淡々と過ごしている姿に、
私の方が大きなダメージを受けていました。
一体全体
長男は自分の将来の事を
どう考えているのだろう・・・
来年受験なのに
自分の進路が心配じゃないの?
そう思い悩むのは、長男ではなく[私]だけ。
私以外の家族も
それなりに心配している様子はありましたが、
特に行動を起こしてくれるわけでもなく
客観視しているだけ。
私が、何とかしないと・・・!
毎日が[長男第一]になり、必死でした。
なんで私だけが
こんなに悩み
苦しまなければならないんだろう…
来る日も来る日も押し寄せてくる不安に
眠れない日々が続き、
この頃の私は、精神的にかなり疲弊していました。

ひょうひょうと過ごす長男を見ては
イライラして、つい
まだ毎日、腹痛があるの?
「腹痛がなくなったら登校する」
って、前言ってたけど、今はどうなの?
そろそろ寝よう。朝起きられるようにさ
など、余計なおせっかいを言ってしまう事も
ありましたが、
長男には、うるさがられるだけで、
不登校状態な事も、昼夜逆転も、
全く直そうとしませんでした。
昼夜逆転から1か月。長男の問題は長男自身に任せられるようになった私の変化

そんなしんどい状況の中、
私は[発達科学コミュニケーション]という
子育ての学びに出会い、
そこで[課題の分離]が大切だと教わりました。
何か問題にぶつかった時、
その問題は、本当に[自分]の問題なのか?
解決しないで困るのは誰なのか?
と、いう事を考えましょう…というものでした。
[課題の分離]について、詳しい記事はこちら ↓
そこでようやく気づいたんです。
不登校も昼夜逆転もどちらも長男の問題であって、
長男に
困ってるから、助けて
と、頼まれたわけでもないのに、
[長男のため]と、自分に言い聞かせながら
勝手に首を突っ込んで
以前の生活スタイルに戻そうとするから
私だけが苦しい思いをする事になるんだ…と。
不登校を選んだのも長男。
昼夜逆転を選んだのも長男。
この先の将来、
どういう道を歩んで行くのか決めるのも長男で、
私がとやかく口を出す事自体、長男にとっては
余計なお世話
でしかないんだ…と。
私は、肩に重くのし掛かっていた[何か]が
スーッと軽くなっていくのを感じました。
長男が何も動かない
考えようとしないからといって
私が首を突っ込んで、
代わりに考えたり悩む必要はないんだ・・・
長男の事は、長男に任せればいいんだ…
その時ようやく気づき、
自分に課せられていた重圧のようなものから
解放された感覚になったんです。

この事に気づいて以来、
私は長男に対し[余計な一言]を言わないよう
気を付けるようになりました。
中学校や将来の話も極力避け、
たわいもない話ばかりするようにもなりました。
もちろん、長男の将来を
心配していないわけではありません。
長男なら、きっと何とかする!
[心配]を[信じる事]に置き換えるよう、
[意識改革]していったんです。
すると、少しずつではありましたが、
朝だけど、
眠いなら、今から寝ればいい
真夜中だけど、眠くないなら
起きていればいい
学校に行きたくないなら
行かなくても何とかなるよ
勉強したくないなら
お休みしましょう(^ ^)
長男の行動すべてを受け入れられるようになり、
不登校だろうが
昼夜逆転だろうが
良い意味で放っておく事で、
長男には長男なりの
[タイミング]がある
いつか動き出す、その時まで待とう…!
せっかちな性分ゆえ2~3ヶ月かかりましたが、
このような[待てる私]になれたんです。
いちいち言わなくていい!
など、うっとおしそうに言う事の多かった長男も、
私が[余計な一言]を言わず
良い距離感を保つようになってからは、
穏やかな対応が多くなり、
キツイ口調は、ほぼなくなりました。
親が子どもの問題に首を突っ込んでいる間は、
子どもは反発して
不登校や昼夜逆転どころか
親に対する暴力・暴言など
もっと深刻な事態になる可能性がありますが、
[課題の分離]を心掛ける事で
回避出来るんだ・・・と、実感した出来事でした。
昼夜逆転から3か月。異常に睡眠時間が長くなった長男

ただ、心配な事もありました。
昼夜逆転が始まって3ヶ月後、
長男の睡眠時間が異常に長くなったのです。
今までは7~10時間程度だった睡眠時間が、
1番多い時で18時間!
あまりにも起きてこないため、さすがに心配になり
見に行く事もありました。
逆に、
眠くなかったから
と言い、24時間以上起き続ける事もあり、
体内時計が狂い、
さらにメチャクチャな日を過ごすようになった
のです。
私は、以前から気になっていた心療内科で、
睡眠障害も取り扱っている事や
脳のCT検査をしてくれる事を知り、
長男にその事を話してみました。
行ってみる
と、行く気になったため来院したところ、
異常があるわけではなく、ただ
何らかのストレスが掛かった事により気力が下がり
今まで当たり前に出来ていた事が出来ない状態
のようで、
異常に長い睡眠も
それに関連しているようでした。
今は、やりたい事だけやって
好きなように生活していいんだよ
今の状態のままでいい と
先生に声を掛けていただき、
睡眠に関しても
今は、寝たいだけ寝て大丈夫
と、言われた事で
長男も私も心底安心する事が出来、
引き続き、長男の望む生活
(不登校や昼夜逆転・放っておく事)を
続行する[後押し]になったので、
思い切って行って良かったと思っています。

さらに、
[発達科学コミュニケーション]の学びの中で
[肯定]>[否定]が大事という事を思い出し、
不登校なうえに、昼夜逆転までして
メチャクチャな状態の長男ではありましたが、
否定せず、そのまままるっと受け入れ、
良い意味で放っておく事を常に心掛けつつ、
そんなにたくさん寝れていいなあ
うらやましいわ~
24時間起きていられれば
やりたい事がいっぱい出来るからいいなぁ
など[肯定]して、
規則正しい生活に戻そうとはしませんでした。
昼夜逆転から5か月。放っておく対応で、長男に変化が!

すると、昼夜逆転が始まって
5ヶ月が経とうという頃、
長男に変化が起こりました。
1年間、長男を苦しめ続けた[腹痛]が
すっかりなくなったのです!
今まで一時的になくなった事はありましたが
今度こそ本当になくなり、
辛そうな姿をずっと見てきただけに
本当に嬉しい出来事でした。
長男は、
いつの間にか、痛くなくなってた
と言いながら、何が良い影響をもたらしたのか
自分でも分からないようでしたが、
不登校でも、昼夜逆転でも
長男がそうしたいならそうすればいい(^^)
私が[放っておく]対応に変えた事が
間違いなく関係していると思っています。
要するに、もう
「腹痛がある」と、訴えなくても
学校を休んでもいいんだ・・・
と、安心して休めるようになった・・・
だから腹痛が、毎日続く必要がなくなった・・・
そういう事だと思うんです。
今思えば、以前の私は[長男のため]と思い、
余計な一言(登校を促したり期待するような言葉)
を、ちょこちょこ発していました。
そういう親からの[期待]や[圧力]に対し、
学校を休ませてもらうには
正当な理由(腹痛)で立ち向かう他なかった
んです。
そこまでして
学校に行きたくなかったんだ・・・
と、気づくと同時に、
腹痛を治す事ばかりに囚われ、
長男の[本音]に、何となく気づいていながらも
しっかり向き合わなかった事を
反省した出来事でした。
[結論]不登校でも昼夜逆転でも放っておく対応で大丈夫!

高校生になってからも、ずっと長男の生活は
[不規則]なままです。
高校は、在宅でのネット学習がメインとなる
[通信制高校]に入学しました。
通信制なら、
自分の好きな時間に勉強に取り組めるので、
昼夜逆転していても、全く問題ないですし、
心身共に、とてもラクに過ごせているようです。
高校生になってからは、
ヒマだから、何か手伝う事ある?
朝起きられるように、今からもう寝るわ
そろそろ昼夜逆転を、直さなきゃな…
今までの自分を脱却しようと感じられる
このような発言も、時々聞かれるようになりました
外出は、気が向いた時だけしか行かないですし、
体力面の低下など
他にも心配な面は多々あります。
ですが、以前の
[規則正しい生活]に戻す必要性は
今のところ感じていません。
自分には、こういう感じが合ってるみたい
と、長男自身が
納得した上でやっている事だからです。

長男が自分らしく、
自分の性格・繊細さなどに合った
[生き方]が出来るのならば、
その生活スタイルや、生きて行く場所は
何でもいいんだという事に
改めて気づかされました。
この長男の経験から、
子どもの意思を無視して、
不登校の状態を良しとせず、
登校するよう説得したり、
無理矢理、規則正しい生活をさせて
昼夜逆転を治そうと躍起になる事は、
子どもの心身に大きなダメージを与え続けるだけ。
つまり[逆効果]だと分かりました。
放っておく対応で、大丈夫!
と、思えたんです。
不登校や昼夜逆転になる子どもには
子どもなりの理由が、必ずあります。
その理由は、親の私達からみたら
納得出来るものではないかもしれません。
ですが、例え納得出来なかったとしても、
どうか、子どもの言った事を受け入れ、
否定だけはしないであげてほしいです。

ありのままの子どもを受け入れ続ける事で
家が安心出来る土台となれば、
きっと子どもは、時期が来たら
羽ばたいて行く日が来るはず!
不登校や昼夜逆転状態から
きっと立ち上がる日が来ると、
私は信じています。
子どもは、それなりに
自分の将来について考えています。
子どもを信じ、今はちょっと
小休止の期間なんだな、と捉え、
親の私達が
勇気を出して放っておく事で
[子離れ]しましょう(^^)