不登校になった中学生の中には、
どうして学校に行けなくなったのか、理由がわからないと言う子どももいると思います。
我が家の長男も、学校に登校しようとすると、なぜか[腹痛]が起こり、
登校しぶりから不登校へと進んでしまいました。
ですが、不登校の中学生には、子どもなりの[理由]が間違いなく[ある]んです。
ただ[言えないだけ]
とても苦しんでいる事は間違いありません。
この記事では、長男の数年間にわたる実例をあげて、気づいた事をおすそわけしたいと思います。
少し長くなりますが、
登校しぶりや不登校の子どもへの理解を深める[参考]になれば幸いです。
- 登校拒否する事が多くなった長男。環境の変化が腹痛の原因?
- 学校行事が嫌いな長男。体の不調は長男からのSOS
- 学校に行きたくない気持ちが自律神経にも影響? 体調にハッキリ現れ始めた長男
- 完璧主義の性格も、登校拒否に影響?
- 繰り返す痛みに登校拒否する日々。担任の先生からの提案
- 別室登校を決意。痛みがなくなり通常登校出来るように・・・
- 部活動を休んでばかり・・・。春休みすら体調を崩す長男
- 進級直後、腹痛で登校拒否。別室登校と通常登校を繰り返し、頑張り続けた長男に限界が・・・
- メンタル面が影響? 過敏性腸症候群の長男を救うべく、長男第一の生活に
- なかなか治らない長男。危機感を感じているのは親だけ?
- 気持ち悪さを抱えながらも、別室登校を頑張った長男
- 朝が自力で起きられない・・・。起立性調節障害も併発した長男
- 突然全て完治した夏休み。夏休み明けから教室登校する気満々だった長男に再び悲劇が・・・
- 登校拒否から完全不登校になってしまった長男
- 不登校になってからの長男。ひきこもりと完治しない腹痛をなくすため、ネット検索する日々に母が疲弊・・・
- 不登校を気にしなくなった長男。登校拒否の中学生に対する対応を本格的に学ぶ
- 親が変われば子どもは正直になる。ようやく腹痛から解放された長男
- 理由がわからないのは隠れているだけ。本音を打ち明けてもらえる親子関係を目指そう!
登校拒否する事が多くなった長男。環境の変化が腹痛の原因?
長男は、幼少の頃から便秘がちな子どもでした。
ですが、その割に腹痛が伴う事はたまにしかありませんでした。
そんな長男が、小学校6年生の時、
我が家でリフォーム工事を行った直後から
腹痛などで登校拒否する事が多くなったのです。
学校行事が嫌いな長男。体の不調は長男からのSOS
長男は何かと体調を崩しては登校拒否し、休みたがりました。
けだるさ、頭痛・・・。
なかでもダントツで多かったのが[腹痛]によるもので、
大抵、体調を崩す時は[学校行事の前]だと言う事も、段々分かってきたんです。
中学生になると、特にその事がハッキリするようになりました。
長男は、特に運動会と、宿泊がからむ行事を[苦手]にしていました。
その心理的な影響が体調に直結するのか、
それらの行事が迫ってくると、まるで拒絶反応を起こしたかのように体調を崩し、
欠席する事が多くなっていったんです。
でも、頑張り屋で真面目な長男は、
当日は参加しなければ!
と思っていたのでしょう。
苦手でイヤイヤながらも、体調を回復して間に合わせ、
参加出来たものは数知れずです。
ですが徐々に、体調の回復が間に合わず、不参加になってしまう回数が多くなっていきました。
それは、長男が発信した[SOSサイン]でした。
私はそれに気づいていましたが、
1つでも多くの行事に参加させる事が、長男のためと思い、
少しでも早く体調が回復するよう、
掛かりつけの医者からもらったお薬を飲ませた上で、長男に合わせて寄り添い、
回復の兆しが見えてきたら、はっぱを掛けて、登校を促すようにしていました。
このように、最初は[理由]がハッキリしていたのですが、
中学生になり、初めての冬を迎えたあたりから、
理由がわからない体調不良が多くなっていったのです。
学校に行きたくない気持ちが自律神経にも影響? 体調にハッキリ現れ始めた長男
中学1年生の冬休み直前、
長男は発熱で1週間学校を欠席し、そのまま冬休みに突入しました。
病気は冬休み中に完治したのですが、
冬休みが終わり、登校再開したばかりの2日目の朝、
突然長男は、背中が痛くて自力で布団から起き上がれなくなってしまったんです。
後日整体に連れて行き、[骨盤と背骨のゆがみ]が原因だと判明しましたが、
最初は、なぜ突然そんな事になったのか理由がわからない様子でした。
靴下や靴さえ手伝ってもらわないと履けない状態に悪化したため、登校拒否。
また、欠席を余儀なくされたのです。
この症状の背景には、
自律神経が乱れている事も、関係していました。
当時、長男は[代議員]いわゆる[学級委員長]を務めていたのですが、
その仕事を[苦痛]に感じる事が多く、
帰宅すると、ストレスに感じた事を話してくれて、
それを聞くたび[大変だな・・・]と感じていました。
長男は、[人に合わせすぎて、ストレスを溜め込むタイプ]なので、
私は、そんな長男を以前から心配していましたが、
とうとう神経にまで影響が出たかと感じ、いたたまれませんでした・・・。
完璧主義の性格も、登校拒否に影響?
登校拒否する理由は他にも考えられました。
実は、この痛みは冬休み明け初日の朝からすでにあり、
「今日1時間目から体育で柔道があるんだけど、背中痛いからやりたくない・・・」
と、私に正直な気持ちを教えてくれていました。
元々長男は、体育の授業が嫌いなうえ、
体育の授業に限らず、
全力が出せないならやりたくないという[完璧主義]の性格も持ち合わせていたので、
背中が痛くて何事にも全力で臨めそうもないため、登校したくなかったんです。
私は、その事に気が付いていましたが、
「じゃあ体育は見学にすればいいし、部活も今日は休んだっていいし、無理しないで帰っておいで」
と伝え、リュックを背中に担いで歩くのは辛そうなので車で送ってあげる事にしました。
背中が痛いくらいで欠席なんて!という気持ちもあったからです。
何とかこの日は登校する気になりましたが、
完璧主義の長男は、
見学や部活を休むくらいなら最初から欠席した方がいい
という考えの持ち主なので、
本音は[登校したくなかった]んです。
この日は、小学校5年生の次男も冬休み明けで荷物が多く、一緒に車に乗せて行く事になったのですが、
ルート的に、先に中学校へ行った方がスムーズなため、
まず中学校に向かいました。
到着して、ゆっくり背中をかばいながら車から降りて行く長男に
「いってらっしゃい。今日は無理しないでね」
と、声を掛けましたが、
気だるそうな表情で、玄関に向かい歩き出した長男が、
また車の方を振り返り、いかにも[帰りたそう]な目をしたのです。
次に、次男を小学校まで送らなければならなかったため、後ろ髪をひかれる思いでしたが、
長男に手を振って、車を発進させました。
もし次男が車に乗ってなかったら、
「やっぱり今日学校行くのやめる」
と、言って車に戻ってきていたかもしれません。
でも次男の手前、また車に戻る事が出来なかったのでしょう・・・。
渋々登校していったのですが、
翌日症状が悪化し、登校拒否が始まるのです。
繰り返す痛みに登校拒否する日々。担任の先生からの提案
整体に通う事になった長男は、施術してもらった日は痛みがひきラクになってましたが、
翌日朝になると、また痛みが出て思うように動けず、登校拒否する日が続いていました。
そんな中、欠席日数を気にかけてくれていた担任の先生からの提案を受け、
痛みがひいてる短時間だけ[別室登校]をするようになったんです。
長男も、欠席日数についてはそれなりに心配していたようで、
先生からの提案をすぐ受け入れ、下校後、整体に通うという日々が始まりました。
別室登校を決意。痛みがなくなり通常登校出来るように・・・
長男の頑張りは功を奏して、痛みは少しずつひいていき、
中学1年生最後の定期テスト前日、久しぶりに教室に通常登校する事が出来、
テストも無事受験する事が出来たんです。
この時の長男は、本当に良く頑張ったと思います。
ほとんど痛みが気にならなくなった長男は、
それ以降、通常登校する日々に戻りました。
整体に通う頻度は、週1回 ➔ 2週に1回と、どんどん減らす事も出来るようになり、
激動の日々を送った中学1年生が終了。
そのまま春休みに入ったんです。
部活動を休んでばかり・・・。春休みすら体調を崩す長男
ところが春休みに入ると、また雲行きが怪しくなりました。
春休みは、学校が休みでも部活動があります。
長男は、運動部に所属していたのですが、
春休み中は、結局1回も練習に参加する事はありませんでした。
のどの痛みがなかなか治らなかった事が原因ですが、
部活に行きたくないという気持ちが、不参加の一番の理由のようでした。
体育の授業が嫌いな長男は、運動自体がそもそも嫌いでした。
それなのに運動部を選んだのは、
仲の良いお友達が一緒に入ろうと誘ってくれた事が大きいのですが、
親である私も、部活は運動部に入るよう長男を説得していたためでした。
自分が出来るスポーツの中で、一番続けられそうなものでしたが、
入部したものの、何かと理由をつけて、この1年休んでばかりでした。
1度も部活動に行かないまま、迎えた新学期。
中学2年生に進級したばかりの長男を、再び異変が襲いました。
進級直後、腹痛で登校拒否。別室登校と通常登校を繰り返し、頑張り続けた長男に限界が・・・
進級してから、わずか1週間後。
腹痛があるからと言って登校拒否し、欠席が続くようになったのです。
このころの我が家は、前回と別の箇所のリフォームに踏み切っていました。
2年前のリフォーム同様、
長男の腹痛は、リフォーム工事直後に起こりました。
起床後、洗顔し朝食を食べる事は出来ていました。
ところが朝食後、自室に戻ったまま、登校時間になっても玄関に来る気配がないので、
長男の部屋に見に行くと、
またベッドで眠っていたり、パジャマ姿のまま学習机の椅子に座っているのです。
「お腹痛いから無理」
と言って、登校拒否したり、
腹痛が少し治まってる日は、短時間別室登校したり、
その日の体調に合わせ、ランダムに行動する日々が続きました。
この頃の長男は、週1日別室登校していましたが、
ようやく腹痛が治って教室に通常登校したり、1日校外学習に参加する事が出来たのも束の間、
その校外学習翌日、
今度は腹痛はないものの[ダルい]と言い、また週1日別室登校する日々に戻ってしまったんです。
そのダルさも無くなり、体調が通常通りに戻った時期もあったのですが、
長男のコロナワクチン接種時期が来ていたので、接種する必要がありました。
「3週間後の定期テストの時期が来る前にやってしまった方が良いね」
と、長男と相談して決め、
接種後、副反応が出ても学校を休まなくて良いように、
接種翌日が日曜になるよう、あえて土曜に接種したのですが、
結局、月曜になっても[副反応によるダルさ]が治らず、また数日登校拒否。
それでも長男は、そのダルさが治った途端、教室に頑張って通常登校したのですが、
すぐさま[腹痛]が再発。
今度は前回のような腹痛ではなく、[吐き気]を伴う辛いもので、再び登校拒否。
本人も「理由がわからない」と、しんどそうに教えてくれました。
中学2年生に進級して、まだたったの2か月足らず・・・。
その日から、長男が[教室]に登校する事は、二度とありませんでした。
メンタル面が影響? 過敏性腸症候群の長男を救うべく、長男第一の生活に
もちろん、長男が腹痛を訴えるようになってすぐ、
かかりつけの医者や胃腸科専門の医者にも連れて行きました。
かかりつけの医者では、何らかのストレスで腸が敏感になって起こる[過敏性腸症候群]と診断を受け、
胃腸科内科では、[メンタル面から来る腹痛]じゃないかと言われ、心療内科に行く事もすすめられました。
一応どちらの医者からも薬を出してもらい飲んでましたが、ちっとも回復の兆しは見られず、
明らかに、長男の身に何かが起こっていると感じた私は、危機感を感じ、
家事の合間に少しでも時間が出来ると、
長男の腹痛を治す方法や、
過敏性腸症候群の子どもにどう対応したら良いかなど、毎日のようにネット検索しては、
効果がありそうな食べ物を作って食べさせてみたり、
声掛けを替えてみたり・・・、毎日が[長男第一]の生活になっていきました。
なかなか治らない長男。危機感を感じているのは親だけ?
いつもなら起きるはずの朝の6時半前後。
毎朝長男は、時間になっても腹部の気持ち悪さが辛くて起き上がる事が出来ず、
治まるまで、ずっとベッドに横になっている事が多くなっていきました。
吐き気は最初だけだったので、その点はホッとしましたが、
以前の長男は、眠そうにしながらも反応してムクリと起き上がっていたのに対し、
腹部の気持ち悪さを訴えるようになってからの長男は、
起こしても反応が薄い、または無反応で
具合が悪く、仕方ない事とはいえ、
登校時間が迫っているというのに、全く危機感を抱いていないかのように毎朝寝続ける長男の姿に、
私の方が危機感を抱いていました。
長男曰く、起きる1~2時間前くらいから腹部の気持ち悪さが始まる日もあり、
一番辛いのは、朝の起床時間前後。
完全にその症状がなくなる事はないにしろ、時間が立てば立つほど、少しずつ症状は薄れていくようで、
早ければ10時頃、遅い時は昼くらいにはひいていき、
毎日、腹部の気持ち悪さが続く時間はランダムに変化していました。
なので、毎朝私は長男に体調を聞き、
遅刻して別室登校するのか、それとも欠席するのか聞いて、
中学校に電話していましたが、正直とても苦痛に感じていました。
気持ち悪さを抱えながらも、別室登校を頑張った長男
長男は、欠席日数を少しでも減らすため、
腹部の気持ち悪さが少し落ち着いてから、毎日頑張って遅れて別室登校していました。
「登校中、気持ち悪くなるとイヤだから送って」
と言われ、毎回行きは私が車で送っていき、
帰りは比較的症状が治まっている事が多かったため、歩いて帰ってもらってました。
長男は、元々目立つ事が嫌いなので、
遅刻したり早退すると、クラスメイトの視線が一斉に自分に向けられるのを想像し、イヤがっていました。
なので、どうしても教室に足が向かず、
「教室には行きたくない」
と言い、別室や保健室へ自習しに行く事にしていました。
当然、遅刻して行く時間も、
「今から行けば、ちょうど授業中で誰にもバッタリ会わないから今出発する」
と、調整し、
早退時間も、絶対誰にも会わないよう、授業中を狙って帰るようにしていました。
どうやら、何回か顔見知りの友人に玄関等でバッタリ会い、
教室ではなく、保健室の方に歩いて行く姿や、
遅い時間に学校に登校したり、早退している姿を見られてイヤだったようで、
それ以来、さらに気を付けるように時間を見ながら動いていたんです。
最初はそうやって10時頃から登校して、ランチを食べて帰宅とか、
ランチ前に登校して、1~2時間自習したら帰宅とか、
毎回その時の体調に合わせて、ランダムに別室登校していました。
朝が自力で起きられない・・・。起立性調節障害も併発した長男
この頃、長男は[起立性調節障害]を併発し、自力で朝起きられない事が増えてきていました。
朝、何回も私に起こされ、やっとの事で起きるものの、
相変わらず腹痛と気持ち悪さで、長男にとって、朝はとても辛い時間になっていきました。
それまで毎日、頑張って別室登校していた長男でしたが、登校拒否する日が増え、
別室登校は徐々に減って週1日程度になり、そのまま夏休みを迎えたのです。
突然全て完治した夏休み。夏休み明けから教室登校する気満々だった長男に再び悲劇が・・・
それは、夏休みに入って1週間も経たないうちに起こりました。
長男が「もう何ともない!」宣言をしたのです!
あんなに腹痛・腹部の気持ち悪さ・朝起きられないなど、
長男を散々苦しめたものが、全てなくなったと言うのですから、それはもう驚きました!
実は、過敏性腸症候群の症状を悪化させるものの中に
[甘いお菓子]が含まれていたため、なるべく食べないよう気を付けていたのですが、
夏休みに入ってすぐ、一緒に買物に行った時にスーパーで和菓子を見付けた事がそもそもの始まりでした。
時期的にお盆が近かったせいか、
お仏壇やお墓にお供えする和菓子が、店頭にたくさん並んでいたのですが、
こういった和菓子が大好きな長男は、
「絶対腹痛治して食べる!」
宣言をしたのです。
でも、今まで散々考え得る腹痛対策をしてきても、結局毎朝腹痛は起こり苦しんでいたので、
そんな[気力]だけでは治らないだろうと踏んでいた私でしたが、
何と!本当に[気力]だけで治してしまったんです!
もちろん、治ったと言うので和菓子は買ってあげました(^^)
でも、再発を恐れた私は、
「腹痛が再び出ないよう、引き続き食べ物は気を付けようね」
と、長男を戒めましたが、
「もう何ともないんだから、食べたって別にいいのに・・・」
と、長男は不満気でした。
長男は、
「夏休み明けから教室に行く」
と言い、
夏休みの課題を終わらせ、登校初日の準備も終わり、
いよいよ明日から学校だからと、
早めに寝て、行く気満々の長男の姿がありました。
今度こそ行けそうだ・・・、良かった・・・。
安心して寝た私でしたが、
夜中、寝ていた私の所に突然長男が来てこういったのです。
「またお腹痛い・・・」
私は耳を疑いました。
「なんでまたお腹痛くなったの?」
…私は、長男が辛そうに言ったこのセリフが忘れられません・・・。
長男は、自分で自分が分からず、腹痛が起こった理由がわからない状態に再びなったんです。
繊細な長男の体はすでに、
学校に行く事自体[受け付けられない体]になっていたんです。
いわゆる[拒否反応]
それは長男自身も気づかないほど無意識に起こっていました。
長男は、夏休み前に別室登校した日を最後に、
二度と中学校の門をくぐることはありませんでした。
登校拒否から完全不登校になってしまった長男
長男は、腹痛を理由に、再び登校拒否をするようになりました。
登校しようと、張り切って準備していた長男を目の当たりにしていた私は、
準備万端に支度してパンパンになった中学校のリュックや、
ハンガーに掛けて準備しておいた体操着を見るたびに、とても切なくなりました。
どうして長男ばかりがこんな目にあわなきゃならないの?
こんなに頑張って行こうとしてたのに、なんで?
頑張り屋の長男の事を思うと、
心が引き裂かれそうになるほど、この時の私のダメージは計り知れませんでした。
相変わらず、長男より私の方が落ち込んだ状態でしたが、
私は、その姿を見せないよう気を張っていました。
長男が、
「今度のテストは絶対教室で受けるよ」
「テストの日は絶対行くよ」
と、夏休み明けすぐ行われる定期テストの事で、前向きな発言をし続けた事は、
ひっそりと私の救いになってました。
長男は、テストを受ける事が好きだったのです。
ところが無情にも、
テスト当日、登校出来ないほどの腹痛が長男を襲い、
別室受験や、予備日受験すら出来なかった長男は、自宅受験を許可されました。
元々、成績は学年でも上位の方だった長男でしたが、
今回のテスト範囲は、全く授業を受けず自学のみで臨んだもの。
予想以上に成績が伸びず、
これを機に、あんなにテストが好きだった長男が、テストに[無関心]になり、
勉強自体、全くやらなくなってしまったんです。
別室登校して、自習に行く事すら拒否するようになった長男。
[不登校]の始まりです。
不登校になってからの長男。ひきこもりと完治しない腹痛をなくすため、ネット検索する日々に母が疲弊・・・
それからの長男は、勉強をせず、
学校からもらったプリントやお便りは、もらったままの状態で山積み。
YouTubeを見たり、ネットで気になる事を調べたり、Switchで遊んだりするだけの日々が始まりました。
「腹痛があるから無理」
と言い、一緒に買物に行ったり、外出する事も拒み、部屋に引きこもるようになったんです。
私は、せめて腹痛だけでもなくなるよう、毎日のように家事の合間にネット検索し、
腹痛に効果のある漢方を飲ませてみたり、
どんどん増加する欠席日数を何とかするため、
在宅で学習し、中学校に提出すれば、出席扱いにする事が可能な通信教育を探して、
担任の先生に、対応してもらえるか交渉してみたり、
少しでも外出したり、運動させるため、
外食に誘ったり、部活動でやっていたスポーツをするために体育館に連れ出すようにしていました。
通常の家事に加え、来る日も来る日も長男の事ばかり考える日々。
そして小学校6年生の次男まで、
朝になると腹痛が起きて歩いて登校出来ず、
私が車で小学校まで送る毎日に、
あまり変動する事のない私の体重が、1年間で一気に5kg落ちるほど
心も体も疲弊していきました。
この頃の私は、[自分の事よりまず長男を治す事が先]と考えて日々過ごしていたため、
誘われればママ友とランチに行く事はありましたが、
と言っても、年に1~2回あるだけ。
話を聞いてほしくても、自分から人を誘う余力は残っていませんでした。
不登校を気にしなくなった長男。登校拒否の中学生に対する対応を本格的に学ぶ
ところが、長男はそんな私と正反対で、淡々と毎日過ごしていました。
不登校でも別にいいでしょ?と言わんばかりのその姿は、
なおさら私の不安をあおり、
「この子が動かないなら、私が代わりに動かないと・・・」
とさえ思うようになっていました。
ですが、そもそもそれが間違いだと、後で気づく事になるんです。
あまりにも心身共に疲弊し、
自分の力だけでは、もうどうにもならないと悟った私は、
半年前にネットで見付けてすでに参考にしていた
[パステル総研]の[発達科学コミュニケーション]という学びを
本格的に受講し始めました。
参考にしていた事の中で、長男に有効そうな対処法はすでに実践していましたが、
本当にこれで大丈夫なのかな?
という不安が、どうしても拭いきれませんでした。
受講して、答え合わせをする事で、
今、実践している事は正しいのか、少しズレているのかが知りたかったのです。
結果的に、実践していた事は[正しかった]のですが、
実践出来ていない事が、他にまだたくさんあるという事に気づかされ、
長男への態度・表情・声掛け、
そして今までの考え方や捉え方全てにおいて、
私自身が大きく変わる必要があるんだと、受講して感じました。
私が変わる事で、長男の問題が解決に向かう可能性があるのなら・・・と、
私は、本格的に[自分改革]をすべく、力を入れるようになりました。
(下の記事に[自分改革]について、詳しく掲載しています)
親が変われば子どもは正直になる。ようやく腹痛から解放された長男
学んで、色々分かった事があります。
[理由がわからないけど、毎日腹痛が起こる]と言っていた長男は、
[学校は行くべき]という考えが根っこにあった今までの私には、
言っても無駄
どうせ休ませてもらえない
と感じ、本音が[言えなかった]んです。
ですが、私が自分改革をして対応を変えると、本音を教えてくれるようになり、
そしてそこには、長男なりの[理由]がハッキリとあったのです。
(明らかになった[理由]については、下の記事に掲載してあります)
本音が堂々と言えるようになった長男は
あれだけ苦しめられた[腹痛]からもようやく解放されました。
この時、
一番近くにいる親の言葉や考え方が、いかに重要かが身に染みて分かり、
私は深く反省しました。
理由がわからないのは隠れているだけ。本音を打ち明けてもらえる親子関係を目指そう!
不登校や登校しぶり、登校拒否する中学生は
本当に[理由がわからない]場合もあるかもしれません。
でも必ず[理由]は隠れています。
子どもが「理由がわからない」と言う時、
もしかしたら[心を開ける相手]として、あなたは認められていない証拠かもしれません。
過去を振り返って思い当たる節があるなら、ちょっと子どもの目線に立ってみてほしいです。
子どもから見て、あなたはどんな大人なのでしょう?
「怖い」
「逆らえない」
「すぐ怒る」
「すぐ否定する」
「相談しても「大丈夫よー」と楽観的に答える」
このような態度ばかり取っていては、子どもは本音を言いにくい状態になってしまうと思うんです。
では、どんな大人になる事を目指せば良いのでしょう?
答えはただ1つ。
ありのままの子どもを受け入れる
これだけです。
子どもが、
不登校だろうが、
昼夜逆転だろうが、
否定せず受け入れる。
そうすれば子どもは「自分の事を分かってくれてる」と感じ、本音を隠さず教えてくれるようになるはずです。
本音さえ教えてもらえれば、色々対策が打てたり、
困り事をなくすために協力出来る事があるかもしれないのです。
実際、再び登校出来るようになる子どもも、たくさんいますし、
それでも不登校を貫く子どももいます。
でも、子ども自身がそう決めたのなら、その意思を尊重する事が大切だと思います。
親が口を出すことは、子どもの立場からみたら[余計なお世話]。
子どもの人生に口を出す[迷惑な親]でしかありません。
本当に子どもの事を思うのなら、
私達大人が、日頃から子どもに対する対応を見直す必要があるかもしれませんね(^^)